火星の地上、シチノコの森

遠くの空で雷が鳴っている

タイムマシーンはいらない

 

 

 

 

 

 

 

 

タイムマシーンはいらない

 

暗礁に乗り上げた問題が

山積みになって目の前に小さな星を作る

 

現在、いま、この時間を見つめる

 

ひとつの体を持って、今を見ないで未来を見るか

ひとつの体を持って、今を見ないで過去を見るか

 

過去なら、タイムマシンなんかなくても見に行けるんだよ。

身体を全部持っていかなくても、古いレコード一枚、その中に入っていけばその時の時間を聴ける。

古代大陸、カンブリア紀の化石に触れればその時間を歩いていける。瞑想なんてたいそうな言葉もなく

 

いま自分の足下、目の前5センチの世界。

息をする町、目に見えない流れ、人から発する気、太陽、光、雲、曇ってきた空に雷の音、神社の鐘の音、さざなる木の葉の声、、

今を見るだけで精一杯。

お腹いっぱいになる。

よく耳を澄まして、視界を遠くにむけて

 

 

灰色の男たちに、時間を売り渡すな。

蹴っ飛ばせ